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ヒロシマデイ

11 17 *2012 | Category 詩・定型&不定型

ヒロシマデイ

続き










 我井の底にさえ届かず
 無知の奈落を摺るのみの虫なれど
 今日とまたその三日あと、
 ふりしきる蝉に焦がさるる
 八月のこの一時は
 天仰ぎ
 地を忘れ
 何も作らぬ道具であると
 責めることを暫時休める
 この手を合わせ
 泣き言を言い慣れた口をつぐみ
 多くの祈りにたちまじるべく
 心を空に射かけるもの

 無力なるが故に
 貧しき肩に力込め
 和合という名の
 姿なき太陽に
 寄り添いて灼かるるため

 腹の底で息長く
 怒りを燃やし
 墨のように奥底あかく
 力の限りはばたくものなれば 

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